追悼「ザオ・ウーキー展」ブリヂストン美術館
を観に
東京 八重洲のブリヂストン美術館へ
行ってきました。
こちらは
「色を見る、色を楽しむ。」展
の併設となっています。
ザオ・ウーキー。
1921年 北京生まれ
杭州の国立美術学校に学ぶ
1948年 パリへ移住 後、国籍取得
抽象的絵画運動に参加
2013年4月9日 死去 92歳
本追悼展は18点を有する
ブリヂストン美術館所蔵品より
9点で構成
http://www.bridgestone-museum.gr.jp/zao_wou-ki/
<会場図>
<絵画配置図>
数字は作品リストの通し番号。
152. 無題 1984年
墨と紙の作品
150. 24.02.70 1970年
山間の川か?
あるいはダムか?
氷る水面に
枯れた山の天辺に
凍てつく風しまく
154. 風景 2004 2004年
緑揺蕩う大地
めり込むように沈む
夕陽の朱
151. 10.03.76 1976年
絶壁から見下ろす
波飛沫
147. サヴァンナ(草原) 1952年
ブッシュとダチョウ
蠢く生き物たち
148. 鳥の飛翔 1954年
編隊を組む鳥の群れ
プロペラ機の飛翔
146. 21-Sep-50 1950年
油彩 カンヴァスボード
昨年のエコール・ド・パリ展で
一目惚れした作品。
上弦の月に見守られ
帆船は黄金の海を行く
儚き希望を頼みに
いつ果てるともしれぬ旅路
149. 15.01.61 1961年
見てはならない出来事
見たくなかった出来事
海辺の白昼夢
締めくくりは
やはりこの作品で。
この深いブルーに
魅せられた鑑賞者が
引きも切らず。
時間に余裕があれば
部屋中央の一つだけある
椅子に腰掛けてじっくりと。
153. 07.06.85 1985年
フォール
水飛沫
細部、細部、細部。
全景も良いのですが
近寄って
細かな筆遣いを鑑賞すると
素晴らしさを
より感じ取れます。
以上
9点でした。
ザオ・ウーキーの絵画は
その色彩の美しさと共に
独特のリズムがあり
それが
序破急
に通じるように思います。
同じアジア人だからこそ
理解出来る
繊細で微妙な抑揚。
そこに
共感を覚え
この方の絵を愛するのかも
しれません。
故国を巡る事情
怒り
哀しみ
人生の深遠さ。
陶酔と苦悩を同時に与える
それがザオ・ウーキーの絵画
ではないでしょうか。
館長ブログによると
回顧展を企画する予定とのこと。
そう遠くない時期に開催されることを
期待しています!
9月18日まで。
是非。
(346日目)
画像は
ブリヂストン美術館 HPより
お借りしました。