アートシーン・「ポルディペッツォーリコレクション」
新日曜美術館(NHK教育)
アートシーンのコーナーに
渋谷
東急Bunkamura ザ・ミュージアム
で開催中の
「華麗なる貴族コレクション
ミラノ ポルディペッツォーリ家」展
が取り上げられていました。
語りは伊東アナ。
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気品ある女性の横顔
ルネサンス初期の画家、
ポッライウォーロの作品です
モデルはフィレンツェの
上流階級の女性
結婚前の記念の肖像画
と、言われています
真珠の白は、純潔の象徴
ルビーの赤は、愛の情熱
イタリアの名門貴族に受け継がれる
傑作です
ヨーロッパ随一の貴族コレクションを
日本で初めて紹介します
ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館
華麗なる貴族コレクション
Bunkamura ザ・ミュージアム
(東京・渋谷)
イタリア、ミラノにある
ポルディ・ペッツォーリ美術館
名門ポルディ・ペッツォーリ家が
何代にもわたって収集してきた
美術品からなる邸宅美術館です。
最後の当主
ジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリ
24歳で遺産を相続
代々のコレクションに加え
自らも収集を行い
彼の遺言によって
美術館は誕生しました
コレクションは
当時、貴族たちの間で流行っていた
武器や甲冑から始まりました
幾つもの甲冑から
状態の良いパーツを集め
綺麗な状態で復元しています
この甲冑も
全体が植物模様の装飾で
見事に統一されています
ポルディ・ペッツォーリは
イタリアの美術史を
網羅しようとしました
イタリア北部の地方で活躍した
画家 ルイーニ の作品です
目に涙を溜めた聖母マリアが
見つめるのは
十字架を担いだキリスト
鞭で打たれた傷痕が
深い悲しみを物語ります
ポルディ・ペッツォーリ家の
壁に掛けられていた
大きなタペストリー
モティーフは
16世紀にヨーロッパで大流行した
騎士道の愛の物語
絵画のような細密さです
ポルディ・ペッツォーリが
生前購入した最後の作品
ボッティチェリの傑作です
キリストの身体を
直視できない登場人物たち
劇的な表情やしぐさには
初期の優美な作風には無い、
強い宗教的情熱がこめられています
機械時計のコレクションの数々
「鐘塔形卓上時計」
南ドイツ 1600-1625年
これは17世紀の初頭につくられた
最高級の作品です
脚にはしゃがみ込んだライオン
繊細な細工によって
全体が装飾されています
時報がうたれると
メリーゴーランドのように
回転する仕掛けになっています
東京渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで 5月25日まで
その後、ご覧の会場で開かれます
<5/31〜7/21
あべのハルカス美術館(大阪)>
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改めて
邸宅という限られた空間で
大切にされてきた
美術品のもつ温かみや
何代にも渡り
育まれてきた
その家系の
美意識の個性を楽しむ
という新たな体験が
蘇り
ますますミラノへ
行ってみたくなりました。
壁紙の工夫に至るまで
とても味わい深い展覧会です。
(104日目)