アートシーン「ミケランジェロ展」
≪アートシーン≫のコーナーで
取り上げられていました。
2016年 7月 10日放送
ミケランジェロ展
ルネサンス建築の至宝
パナソニック汐留ミュージアム(東京)
語りは
伊東敏恵アナウンサー
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万能の天才 ミケランジェロ
建築家としての業績に焦点を当てます
1475年
フィレンツェに生まれたミケランジェロは
メディチ家に認められ
二十代で彫刻家として名を馳せます
マルチェッロ・ヴェヌスティに帰属
ミケランジェロの肖像
ブリージュの聖母(複製彫刻)
33歳の時
ローマ教皇から直々に
システィーナ礼拝堂の天井画を依頼されます
四年をかけて完成させた
世界最大級のフレスコ画
システィーナ礼拝堂天井画
©︎Associazione Culturale Metamorfosi and Fondazione Casa Buonarroti
残されたデッサンからは
彫刻的な力強さがうかがえます
システィーナ礼拝堂 天井画
クマエの巫女のための頭部習作
しかし
天井に向かって描き続ける過酷な仕事
彫刻家を自負するミケランジェロは
私は画家ではない
と、手紙で訴えています
自筆のソネットに添えられた、
システィーナ礼拝堂天井画を描いている自画像
この後
ミケランジェロには
建築の仕事が舞い込むようになります
それは
サン・ロレンツォ聖堂の
正面の設計でした
サン・ロレンツォ聖堂︎©︎Associazione Culturale Metamorfosi and Fondazione Casa Buonarroti
ミケランジェロが参考にしたのは
古代ローマ建築
古代ローマ建築の素描
(コナー手稿からの模写)
建物全体ではなく
細部のかたちに関心を寄せ
正確に模写しています
その後手掛けた図書館には
随所にミケランジェロらしさが表れています
ラウレンツィアーナ図書館 玄関室の模型(2016)
パナソニック汐留ミュージアム 学芸員
大村 理恵子さん
1524年にミケランジェロが
当時、クレメンス7世によって
依頼を受けて作った図書館です
まるで入口から溶岩が流れ出てきたかような
曲線で構成された階段になっており
特に下の三段は非常に広くなっています
ラウレンツィアーナ図書館 玄関室の階段
︎Associazione Culturale Metamorfosi
壁面を見ると
柱が何も支えていない
構造材が装飾になっている
ミケランジェロは
古代建築を深く理解しながらも
非常に独創的な装飾、
独自の彫刻的な空間を創り上げた
彫刻家らしい建築家ということで
知られています
ラウレンツィアーナ図書館
閲覧室から玄関室への扉口案
パナソニック汐留ミュージアムで
8月28日まで
その後、巡回します
9月18日〜11月6日まで
ふくやま美術館(広島・福山)
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画像はNHK教育「日曜美術館」よりお借りしました。