「こども展」森アーツセンターギャラリー
森アーツセンターギャラリー
で開催中(〜6月29日)
「こども展」
を見てきました。
オランジュリー美術館の
元館長が
自らの偉大な祖先たちの
画業を
総括しようと
思いついた
ところから
始まった企画。
パリでは20万人を
集めたそうです。
画家たちが
自分や血縁、
あるいは友人などの
子供を描いた
プライベートな作品群
半数近くが
プライベートコレクション
という点からも
必見です○
森アーツセンターギャラリー
エキジビション・ディレクターの
中山三善さんによれば
「とにかく、子供の愛らしさを
素直に味わって欲しい」
とのことで
難しいことは抜きに、
楽しめる企画のようです。
構成は
以下のようになっています。
○序章
ここに
将来、元館長の祖先となる
可愛らしい子供の絵があります。
○第1章 家族
家族、の肖像画が集まったコーナー。
富裕層から庶民まで
子供が中心に描かれ
存在の大切さが強調されています。
私はアルマ=タデマの
友人一家を描いた絵に惹かれました。
○第2章 模範的な子どもたち
ベル・エポックのパリ
を中心にしたコーナー
この時代、子供の肖像画は
最盛期を極め
子供の成長の過程を残したい
という
現代のビデオ🎥録画に熱中する
親心にも通じる作品が
多く描かれました。
ここには
かの偉大な哲学者の幼児期が!
レヴィ=ストロース。
その幼くとも知的な風貌を
ぜひ会場でお確かめ下さい。
この学校にまつわる
絵のあるコーナーが
好きです。
第3章 印象派
マネの弟と結婚したモリゾ
の娘、ジュリー・マネ
彼女も画家になり
画家と結婚し
子供を描いています
そんな印象派の近しい間柄が
伝わるセクションです。
もちろんモネやルノワールの
ステキな作品も。
第4章 ポスト印象派とナビ派
特にナビ派の室内画を中心に描いた
親密派
その代表ともいえる
モーリス・ドニは
子沢山でした。
伸びやかで
豊かな色彩の絵からは
子供への溢れる愛を
感じ取ることができます。
第5章 フォービズムとキュビズム
ピカソは3度の結婚をしましたが
子供を愛し
その肖像を多く描き
殆どを手元においていたそうです。
今回は
2度目のフランソワーズ・ジロー
との間の
パロマとクロードを描いた作品と
製作した玩具が展示されています。
また
フランソワーズ・ジローの
作品も展示されています。
同じ子供を描きながら
ピカソとはまた違う、
母親らしい慈愛の眼差し
が感じられる素敵な作品です。
追記(6/1)
ピカソの婚姻について
誤りがありました。
ピカソの結婚は2度。
婚姻関係を結ばなかったパートナーは
5人
フランソワーズ・ジローは
最初の結婚から
3人目のパートナー
ピカソが子供をもうけたのは
最初の妻との間に男の子。
次のパートナーの間に女の子。
そして、ジローとの間に
クロードとパロマの2人。
でした。
訂正致します。m(_ _)m
第6章 20世紀のレアリスト
子供を題材にする必要のない
前衛芸術の時代が到来
そのなかで
子供を描くことは
技法や主義にとらわれない
画家の私的で純粋な
作業でもありました。
キスリングやレンピッカ
先のジュリー・マネの甥、
オーギュスタン・ルーアールなど
子供の愛らしさを存分に
感受出来る作品が並びます。
愛すべき子供の存在を感じ
また
自分が子供の頃のことを振り返り
親の愛を感じられる
心温まる展覧会です。
竹内まりやさんの
音声ガイドもオススメです。
※会場内の写真は美術館より特別に許可を得て撮影したものです。
(118日目)
開催概要
開催期間 2014年4月19日(土)~6月29日(日)※会期中無休
場所
森アーツセンターギャラリー
開館時間 10:00~20:00
※火曜日は17:00まで。
※入館は閉館30分前まで
料金 【入館料】
前売・団体券
一般 ¥1,300(税込)
大学生 ¥1,000(税込)
中・高生 ¥600(税込)
当日券
一般 ¥1,500(税込)
大学生 ¥1,200(税込)
中・高生 ¥800(税込)
※障がい者手帳をお持ちの方と介助者(1名まで)は、
当日入館料が一般¥750(税込)、大学生¥600(税込)、中・高生¥400(税込)となります。
※団体券は展覧会会期中に、森アーツセンターギャラリーで発売します。
※団体料金は15名以上で適用されます。
※小学生以下無料。
ギャラリーHP