「こども展」その①
6/29(日)まで開催中
こども展
名画にみるこどもと画家の絆
印象的だった作品を
ピックアップしています。
作品名・作家名・製作年・所属
の順に記します。
序章
近代的観点から子供の肖像を描き始めた先駆的な画家の作品を集めた章
地位や格式を重んじ、その継承者としての肖像でしか
描かれることのなかった子供
18世紀半ば
ジャン=ジャック・ルソーの教育論『エミール』によって
子供固有の人格が尊重され
人間形成に重要な時期として
幼少期が位置付けられる
ようになりました
そうした社会の発展とともに
19世紀のフランスでは
有産市民階級が台頭し
「こども王様(アンファン・ロア)」
と言われるように
子供が家族の中心となっていきます。
「座るイタリアの少年」
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー
1825年頃
ランス美術館
コロー初期の貴重な人物画
29歳でイタリアを最初に訪れた際の作品。
大胆な構図と抑えた色調がコローの個性を表して、魅力的です
「ポール・デュビュッフの肖像」
クロード=マリー・デュビュッフ
1848 個人蔵
「ネリー・ビュネルの肖像」
クロード=マリー・デュビュッフ
1850 個人蔵
クロード=マリー・デュビュッフが
別荘地で
ビュネル家と懇意になり
息子を描いた2年後、
おしゃまなネリーの肖像を描きました。
後に2人は結婚します。
未来を先取りした肖像画は
子孫によって大切に
受け継がれてきました。
フランスでこの展覧会を企画した
エマニュエル・ブレオン氏(オランジュリー美術館館長・当時)は
まさにこの2人の子孫にあたります。
(125日目)
画像及び解説は
本展カタログによります。
監修 千足伸行
執筆 エマニュエル・ブレオン
千足伸行
ミシェル・オルン(オランジュリー美術館)
クリスティーヌ・ボレル(オランジュリー美術館)
翻訳 太田雅子
谷川かおる
野口沢子
花岡敬造
フランス語校正 花岡敬造
制作・デザイン 美術出版社
印刷 大日本印刷
編集・発行 日本テレビ放送網 ©2014
東京都港区東新橋1-6-1