今夜は🌙ウフィツィ美術館展②
上野 東京都美術館で開催中
ウフィツィ美術館展
を
11月28日夜間開館時に
見てきました。
詳しい説明と参考画像は
HP
http://www.uffizi2014.com/index.html
こちらをご覧下さいませ。
作品は全部で75点。
勝手な感想を綴っています〜
第1章からの続きです。
次の階、1階へ上がりますと
いよいよ今回の主要作品が
待っています。
数字はキャプションの番号。配置順ではありません。
数字の後が作品名→作家名→制作年→ウフィツィ美術館以外の所蔵先
の順に記します。
第2章 激動のフィレンツェ、美術の黄金期の到来
27.聖母子と洗礼者ヨハネ
サンドロ・ボッティチェリ
1505年頃 パラティーナ美術館
ボッティチェリらしい軽やかな明るさが、画面いっぱいに広がります。特に画面左上の薔薇に惹かれました。
不自然なくらい折り曲げた聖母の姿勢が画面に躍動感を与え、人物の心理をつたえている気がします。
26.パラスとケンタウロス
サンドロ・ボッティチェリ 1480-85年頃
テンペラ
今展覧会の広告媒体に広く使われている絵画。
パラスとはローマ神話でミネルヴァ、知恵の神。
この絵はメディチ家のロレンツォの婚礼の際に描かれたと考えられています。
ケンタウロスは欲望の象徴で
パラスはそれをコントロールしている。
花嫁に貞節を願う贈答品だということです。大きくて神々しい一枚。フィレンツェでは、あの「春」の隣りに飾られているそうです。フライヤーも大きくてインパクト大。食器棚の目隠しに使えます。
でも、パラスの方だけでいいと思うのは、私だけでしょうか。ケンタウロスにもうちょっと、ビリケンさんみたいな愛らしさがあると良いのだけれど。
小さく見える港も美しい。
パラスの背中も覆う、うねる長い髪と
メディチ家の紋章を表す衣服のリングの模様が
威圧感さえ感じさせて素敵です。
けれどもパラスは幸せそうには見えません。衣服にまで連なるオリーブの枝は
キリストの茨の冠にも見えるし、
手や腰にまで及んで強い拘束を示すようにも思えます。(←永遠の愛とか考えない夢を無くしたオトナ〜ヤダヤダ)
当時、莫大な財力を有しながらも政治的には決して盤石ではなかったメディチ家に嫁すことは相当な覚悟が要った、と感じるのは女性目線の感傷でしょうか。
28.東方三博士の礼拝
サンドロ・ボッティチェリ 18世紀に補筆あり 1490-1505年もしくは1500年頃
テンペラ
この絵が描かれた16世紀初頭前後、サヴォナローラという日蓮みたいな(←乱暴な例えm(_ _)m)神父が、教会の腐敗を糾弾して旋風を起こします。ボッティチェリもその洗礼を受け、急激に画風を変化させます。従来の優美さは消え、宗教的情熱の溢れたものになりました。
それではた、と思い当たったのが、今年の春にBunkamuraザ・ミュージアムの「ポルディ・ペッツォーリ美術館展」で見たボッティチェリです。「意外」な印象を耳にすることの多い絵画でした。それはまさにこのサヴォナローラの影響を受けての制作だったからではないでしょうか。ちょうど1500年頃の推定です。(参考:4月の拙ブログhttp://chibakkye.exblog.jp/21933149/)
32.ポルキア
フラ・バルトロメオ(バッチョ・デッラ・ポルタ)1490-95年 テンペラ
ラファエロ展でもお目にかかったバルトロメオ。ラファエロに似た柔和な画風に親しみを感じます。題材のポルキアはブルータスの妻。自らもシーザー暗殺に加担し、最後は燃えるコークスを飲んで命を断ちました。そんな烈女には見えないバルトロメオの女性像です。
2章には聖カタリナが多かったですね。
同じフロアに3章が続きます。
(833日目)
お立ち寄り下さりありがとうございます。あなたに思わず仰け反る素晴らしいことがありますよ🌟うに!
画像は本展絵葉書とフライヤーに寄ります。