呉服商「大彦」の小袖。トーハク
本館
〜8月2日(日)
特別 1,2室 (2階)
呉服商「大彦」小袖コレクション
ただいまは7月7日からの
後期展示
<特別1室>
■「大彦」小袖コレクション
■ 御祝儀模様と夜着、産衣ー吉祥模様
<特別2室>
■ 茶屋染、御殿模様、御所模様
■ 友禅染、されど「加賀染」
約60点弱
出品リストの解説によりますと
明治8年(1875年)
東京日本橋橘町に創業した
呉服商「大彦」。
創業者の大黒屋・野口彦兵衛による
小袖コレクション。
単に古着として売買されていた
江戸時代の小袖に
歴史的、美術的価値を見い出した点が
特筆に値します。
単なる蒐集に留まらず
様式や染織技法による分類を試み
江戸時代のファッション誌「小袖模様雛形本」を参考に独自の研究を重ねていた
野口彦兵衛。
新しいものを生み出すために
あえて古きに真摯に学び
個性的で質の高いコレクションを
成し得た「大彦」から
名品・珍品を選りすぐっての
展示です。
会期残り僅かですが
和服に興味がなくても
工芸品としての美しさを堪能
和服好きなら尚更!
おすすめしたい展示です。
「紅綸子地 水仙 梅 葵 菊 七宝模様」
なんてどんな人が着た打掛だろう〜
と、リストを見るだけで
ワクワクします🎶
リストは一階受付で貰えますので
お忘れなきよう。
大変充実した展示でした。
蛇足ながら
とっても萌え〜〜だった
「小袖模様雛形本」(江戸時代)
小袖のデザインカタログ。
江戸の時代に
どんな柄で誂えよう?
な〜んて、母娘や夫婦で
もしくは、奥様同士で?
ウキウキしながら頁をめくったのかも
しれないと、思うと
とっても楽しかったです。
「お初さま、今度の竹之内様のお話会
どんなお召し物になさいます?」
「そうねぇ〜竹柄は避けるべきかしら?」
「そうですわね〜ちょっと!良いのがありましてよ!これ、いかが?縁起の良い凧に燕ですわ!」
「あの方、凧は蛸に通じるって、お嫌いなのよ。それにこの燕、なんかひしゃげた柄杓みたい。だめ、だめだめ!」
「では、これなんぞいかがかしら?この萌黄色、あなたのお肌によく映えると思いますわ」
「ふふ〜ん、やっぱりカラーはイメージし易くって良いわね!でも菊柄は3枚も持っているのよね。そういうお琴様は?なんだかもう決まっているような、余裕がおありね!」
「え、ええ、まあ。とりあえず目星は付けてあって、、、」
「ま、なに?今、後ろに何かお隠しになった?抜け駆けはズルいですわよ!」
「ちょ、ちょっと、おやめになって!お初様!乱暴狼藉!ひどい!」
「ひ、ひど、ひどいわ、ど、どっちっ!
わたくし、この雛形本、見ていなくてよ!……あーー!何これ!私も!この柄が良いっ!」
「(ばしっ!)だめよっ!お初様!これは!わたくしが先に見つけましてよ!」
「なんと!乱暴狼藉はお琴様!今一度お見せ下さりませ!」
かくして若きご新造様御二方、小袖の柄を巡って大乱闘。
な〜んて妄想を抱いちゃった罪作りな柄もありました。
(1067日目)
ご覧下さり、ありがとうございます。夏の涼があなたに届きますよ🎐うに